議員定数についての考え

市議会議員は、市民から選挙によって選ばれた市民の代表です。市議会は市民から選挙により選出された市議会議員によって構成された市民全体を代表する機関です。市議会は、市の予算や重要な事柄を審議し、意志決定をするとともに執行機関を監視するという大切な役割を持ちます。市民は、法律を執行する機関である行政を、議員という市民の代表を選び監視する権利を有しているわけです。

議員定数とは、執行機関である行政の監視力のバロメーターでもあります。議員定数の削減とは、市民による執行機関の監視力を弱めることです。市民の代表である議員が、執行機関の監視力を弱めることを推進するなど、理論的に間違っていると私は考えます。議員定数削減という、大切な市民の権利を減少させる決定については、少なくとも市民の過半数以上の賛同があるとの確信が必要であると私は考えます。

私は、議員定数は増やしていくべきだと考えます。現在の議員の多くは地域の代表者「おらが集落の先生」です。今後、必要な議員像として「課題の代表者」が挙げられます。例えば、「障がいを持っている方の代表」「障がいを持っている方の家族の代表」「商工業者の代表」「若者の代表」「環境保全を推進する方の代表」「子育てしているお母さんの代表」などです。これらはほんの一例です。まだまだたくさん考えられます。あなたの街にこれらの「課題の代表」はおみえですか?。これからは、専門分野を持った議員がもっと必要であると私は思います。深い見識がなければ行政を監視するのは難しいと言えます。そのためにも、議員定数は増やすべきなのです。

議員定数を削減すべきだとお考えの方は、現在の行政は監視の目を弱めて良い程に信頼が持てるということでしょうか。おそらく、そういうことではないと思います。昨今、議員定数削減が言われるのは、政治不信、議員不信、議会不信があるからであり、その原因は「何をやっているかわからない」ことにあると考えます。議員と議会は情報発信に努め、市民からの信頼を回復しなければなりません。

議員の立場としては、議員定数の削減に反対したり、議員定数の増加を持ち出すことは保身を疑われますので、言い出しにくい面はあります。しかし、市民の代表である議員が、市民の大切な権利の減少を提言する現状に強い危機感を持っています。監視機関が自ら監視力を弱める提言を行うなど本来あってはいけない話です。

知多市議会では、議員定数検討協議会が設置され、今後、議員定数について協議されます。私は協議会の委員ではありませんが、会派の委員に私の考えを伝えました。結果にはもちろん従いますが、私の議員定数についての考えを述べさせていただきました。

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