議員定数削減に反対しました。

議員定数削減反対

平成30年9月議会に提出された議案「知多市議会の議員の定数を定める条例の一部改正について」、私、林秀人は反対の立場で討論を行いました。

反対討論の全文です。

私は、議案第43号 知多市議会の議員の定数を定める条例の一部改正について、反対の立場で討論いたします。

議員は、市民から選ばれた市民の代表として、市民の立場に立って行政の監視を行います。あくまでも市民の側に立っている立場です。議員をプールの監視員に例えてみるとわかりやすいと思います。監視員をどんどん減らしていってプールが安全になるでしょうか。
本来、市民の味方である議員は、どんどんふやしたいと思われる存在でなければならないのではないでしょうか。

議員定数を削減することで監視の力は弱まりますので、監視される側、すなわち行政の力は相対的に大きくなります。当然、監視の力が弱まれば市民の力が弱まります。
今優先すべきは、議会の機能を高めることだと私は考えます。議会の機能向上を図り、市民の皆様からの信頼を高めることができれば、定数の削減を望む声は今よりも減ると思います。

それでもなお2人削減したいのであれば、2人分の機能を高めることが先に行われていなければなりません。2人削減できるだけの機能向上が確認されておらず、また、具体的で詳細な機能向上策が示されていない今回の改正案は認めることができません。
また、議員定数を削減することにより、少数の方の意見が市政に反映されにくくなります。私は、議会にもっと様々な分野の代表が参画すべきだと思っています。働くお母さんの代表、障がいをお持ちの方の代表、若者の代表など、様々な分野の代表が当事者の声を市政に届けていただきたいと考えます。

議員定数をどんどん減らしていったら、強固な支持基盤を持った人しか議員になれなくなります。少数の方の意見が市政に反映されるようにするためにも、議員定数の削減には反対です。

そもそも議員定数は、大切な市民の権利であり、現職議員の所有物ではありません。この大切な市民の権利を縮小する場合には、市民の明確な意思表示が必要であると私は考えます。アンケートなどで明確な意思の確認がとれない限り、議員定数の削減はするべきではありません。私は、知多市議会基本条例の議員定数の改正の要件のうち、市民の意向の把握が最も重視されなければならないと考えます。調べたところ、議員定数の改正に際してパブリックコメントを実施している議会も複数あります。議員定数の改正にパブリックコメントで十分な意思の確認がとれるとは思いませんが、最低限、パブリックコメントは実施すべきではないでしょうか。明確な市民の意向が把握されていない現状では、定数の削減は時期尚早と言わざるを得ません。

また、議会基本条例において議員定数と議員報酬は同じ項目で、改正に当たっての要件も同様のものとして記載されています。そうであるならば、経済的な痛みを全議員で平等に分かち合える議員報酬の削減を提案すべきではないでしょうか。次の選挙で当選した議員に経済的不利益のない定数削減のみを提案されるのは納得できません。

以上の理由で、私は、市民の代表である市議会議員として、市民の側に立つ市議会議員として、今回の議員定数削減案について適切ではないと判断することから、議案第43号 知多市議会の議員の定数を定める条例の一部改正について反対し、討論といたします。

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